第17話 挫折?ダートラからの転進!
ダートラの魅力は、土砂にまみれて豪快にマシンをドリフトさせて観る人を感嘆させ、自らはアドレナリンの
とりことなるところにある。競技前夜には大酒を飲んで盛り上がり、睡眠不足で早朝競技場へ。
二日酔いで慣熟歩行をやって、午前一本1分ちょっと、午後一本一分ちょっとを走る。
その間は、応援部隊とともにライバル観戦、昼は肉を焼いてみたりしてまた宴会。
さて車はというと、二本こなすともうぼろぼろ。土が車体の随所(フェンダーの中や室内はもちろん、ホイールの中まで)
に堆積し、雨でも降っていようものなら侵入した泥がエンジンルーム内であちこち固まってしまいひどいことになる。
当時、ビギナーイベントでも昼食付で一戦8000円〜の出場費。その後には車両メンテに莫大な出費が
待ち受けています。当時の私のエボリューションは、いつぞや書きましたが、「営業車」を兼ねていましたので、
もともと未装着だったエアコンを後から10万円以上出費して取り付けてありました。(もちろんツケでしたが。)
で、このエアコン。山室山のダートトライアルに一戦出ただけで、コンプレッサーに泥を噛んでお亡くなりに・・・
再び○万円出費して補修。以来雨のダートラには絶対に出ないと決心。
そもそも、雨のダートトライアル。今となっては常識ですが、雨降り用のタイヤの準備が必須でした。
ドライコンディションではそれほどタイヤで差はつかなかったのですが、当時泥用に開発されたヨコハマの
MT31というタイヤが発売され、このタイヤとその他のラリータイヤでは、雨、泥のコンディションでは20%近くの
タイム差が生じるようになっていました。この頃の私は、最初に用意したファルケン製のラリータイヤが、
これまた前述の足回りの欠陥のため、規定内サイズのはずなのにタイヤハウスに干渉して相互に破損、
さらに財政を悪化させつつ足回りの再調達と、ブリヂストン製の同サイズのタイヤ(不思議な事に、同じサイズでも
メーカーによって一見してサイズが異なります。ご参考まで。)を購入したあとでしたので、
さすがに雨、泥用のタイヤまで購入する事は出来ませんでした。さらにこの後、ショックな事実を知ります。
その、MT31というタイヤ様は、あろうことかドライコンディションでも山室山のコースにベストマッチであることが判明。
上位ドライバーはほぼ100%に近い装着率となっていったのです。OH!マイガッ!
私は迷いました。MTを自分も購入しようか・・・ しかし、あまりにも車への負担の大きい競技である事と、
エントリーフィーへの割高感から、かねてから興味のあったラリーへと目が移り始めます。
「一般公道最速!」という称号には、街の飛ばし屋にはたまらない魅力があふれていました。
「ダートラがどれだけ速くても、舗装が遅かったらかっこ悪い。」などと、上達しない自分の腕は棚に上げて、
大学時代の盟友イッシーを誘い、ラリーに出場することにしたのでした。当時の三重県には、中部地区の
老舗チーム、シーホースさんが主催する、美杉ラリーが開催されておりました。勝手知ったる青山高原近郊での
ラリー出場。初陣の模様についてはまた次回。(太字の部分は試験に出ます。)
私「そういえば、今日ユーノス コスモ 3ロータリークーペを目撃したよ。」
記者「あんまり聞かない名前ですね。」
私「あの素晴らしい燃費をほこるロータリーエンジンが3つのローターで回るんだから、
走りもさることながら、 まさに 名前にたがわぬ 宇宙規格な燃費なんだろうな。リッター2〜4・・・」
記者「やはり車とネームは一致するものなんですか?」
私「そりゃー、ランタボ、ランエボと乗り継いだ私だが、いったいこの車はどうして真っ直ぐだけが
速いのか?と ある日名前を調べてみたら、ランサー=LANCER=槍騎兵 だったわけ。
ま、刺さる喜び!てところかな。」
記者「なるほど。インプレッサはどうなんですか?」
私「インプレッサはおそらくはインプレッション=印象 の造語でしょ?
あの印象派の絵画のように繊細かつ大胆に壊れまくるし。」
記者「・・・ インテグラタイプRはどうでしょう?」
私「インテグラ・・・インテグレイト=統合?だったっけ。統合R型!
なんか北○鮮のミサイルみたい。」
記者「最後に好きなネームと車は?」
私「やっぱりギャランでしょ。西条秀樹の”ギャラン・ドゥ”から採られたイカしたネーム・・・」
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